戸籍謄本の翻訳で名詞抽出を無料化

執筆:神田

横書の戸籍謄本の翻訳の第一歩は、戸籍謄本の中で使われている人名や地名などの読み(あるいはスペリング)を明確にする事です。

その作業をアシストするのが戸籍謄本から名詞を抽出してリストにまとめた「名詞リスト」です。

今までは、ご発注をいただいてからこの「名詞リスト」を作成していたのですが、本日2月19日以降、名詞リストの作成(但し、人名や地名などの読みを記入する手前の段階まで)を無料で提供します。

 

詳細は追ってご案内いたしますが、待てない方は cs@khn.jp までご連絡ください。

アマチュア無線の電波利用料

執筆:田吹

かつての日本は、アマチュア無線を通して日本の科学技術に貢献する人材が多く育っていたと思う。 筆者も子供の頃、周辺でアマチュア無線をやっている人が結構いて影響を大いに受けている。電子工作に興味を持ち海外との交信で語学にも興味を持った。アマチュア無線の従事者免許は一番上まで取得した。(ちなみにプロの免許も持っている)

 

アマチュア無線の勉強を通して得られた「考える力」や「やってみる力」などや、交信で触れた外国語への興味などというのは、現在運営している、翻訳会社などの会社の原点と言ってもいいだろう。

そうして、一時期は熱を入れていたアマチュア無線だけど、1993年に「電波利用料」(一種の税金)が徴収されるようになると急速にアマチュア無線に対する情熱が失せてスパっとやめた。コンピュータ・プログラミングが面白くなったというのもあるけど、アマチュア無線に対する役人の考えがイヤになったからというのが大きな理由だ。役人はアマチュア無線の意義を理解しておらず、商用無線と同じように単なる便利なツールぐらいにしか考えていないのだろうと感じた。

電波利用料に納得いかないだけではない。 ただでさえ人生をシンプルにしたいのに電波利用料の支払いという余計な義務が増えるのもイヤだ。 気分がブルーになる。それに最近は自作の無線機での運用が難しくなってきているとも聞く。 高価な出来合いの無線機を買えと言わんばかりだ。

そんなだから、日本のアマチュア無線人口は激減し科学技術力がダダ下がるわけだ。アメリカではアマチュア無線局の電波利用料(に相当するようなもの)は除外されている。だからと単純に言う訳でもないが、このインターネットのご時世なのにアマチュア無線人口は増えているらしい。

僕が若い頃、日本は科学立国だと思っていた。 エンジニアになれば明るい未来が待っていると思っていた。 だけど、実際は違っていた。 日本という国は本当に科学技術を大切にしない国だとつくづく思う。

ではこの辺で。

宝くじの売上が減少しているらしい

執筆:神田

どうも時代が僕に追いついてきたようだ。

筆者は学生時代から宝くじは買っていない。 当選確率の低さ、還元率の低さ、そういった数字を知ってしまったからね。 特に還元率の低さは47%というヒドいもんだ。 平均してみれば約半分は宝くじを発行している地方自治体に吸い上げられる仕組みなんだからね。

夢を買うなんて事を言う人がいるけど、そういうフレーズは宝くじの売上を伸ばしたい販売者側が考えたものであって、そんなものを鵜呑みにしてしまっては「おいらはバカです」って言ってるようなもんだ。

 

戸籍謄本の翻訳料金の値下を検討中

戸籍謄本の翻訳料金を更に下げるべきか

執筆:神田

現在、グループ内で戸籍謄本の翻訳料金を更に値下げすべきか検討中である。 横書きの戸籍謄本の翻訳(英訳)なら翻訳証明書もついて、消費税込み 2,700円という、ただでさえクレージーに低料金なのだけれども、それでもライバル会社と戦うためにはまだ高いという厳しい事業環境なのですよ。

過去の値上による失敗から学びました

2016年頃、テレビやラジオなどのメディアで「商品やサービスの価値を低く見積もるのは誤り。 値上げをしない経営はダメな経営」 みたいな事を言う輩の声が大きくなっていた。 確かに、商品やサービスを提供する我々のような立場の人間からすると利益率が低い状態で安売りしていては次の時代を切り開く研究開発に回す予算も捻出できないし、スタッフも疲弊し良い人材も集まらない。 一理ある。 というわけで、我々としても戸籍謄本の翻訳料金を値上げしようということになった。 そして、当時 消費税込み3,150円だった戸籍謄本(※)の翻訳料金を4,320円に値上げしたのである。

※ ここで言う戸籍謄本は横書きのもので、正式な書類名称を「全部事項証明書」という書類を指している。

当時、我々の戸籍謄本翻訳サービスは、その品質と低価格により ほぼ市場を独占していたので、この程度の値上げだったらお客さんはついて来てくれるだろうと考えていた。 そして、確かに一時的には利益が増加した。 だがしかしである。 それからしばらくして注文数が減っていった。 理由は低価格で戸籍謄本の翻訳サービスを提供する新規参入の翻訳会社の登場である。

今までは我々の翻訳料金が低かったので新規に参入しても顧客を獲得するのは難しかったけど、我々の翻訳料金が上がったことで新規に参入しても顧客が獲得できる余地が生じたと言う事だろう。 後述するように後で分かったことだが、値上げをそそのかした連中というのはインフレ方向に誘導したい政府の息がかかった連中であって、そういう連中というのは現実を無視して政府に都合が良い話ばっかりする。 そんな連中の話に唆された我々も我々なのだ。

そこでどうするか? その時点で下した結論は「何もしない」だった。 というのも、前から安いことを売りにするライバル会社があって正直ウザかったからだ。 安い翻訳料金を最大の武器にする新規参入の翻訳会社は、前からあった安いことを売りにするライバル会社の最大の脅威になる。 それら2社が低価格戦争をしてお互いに消耗してくれれば、我々にとっては願ったりかなったり。 なにせ、戸籍謄本の翻訳を低料金で提供するのは結構大変なことなので、まあ数年も低価格戦争を行えばそれら2社はガリガリにやせ細るハズ。 そこに我々が再び参入して爆弾を投下すれば、それら2社とも一斉に一掃できると考えたわけだ。

もっとも、我々は登記簿謄本の翻訳が結構忙しかったという別の事情もある。 登記簿謄本の翻訳というのは、戸籍謄本の翻訳のように定型化できる部分も多いけど、各社ごとに事業目的が違うため定型化できない翻訳部分もある。 しかも、必ず個別に対応が必要となるので戸籍謄本の翻訳に比べれば面倒だし、ビジネスに使うものだから翻訳精度も高くなければならない。時間がかかる仕事なのだ。 更に言えば登記簿謄本翻訳の公証も同時に取り付けるサービスを行っているため、翻訳以外の作業も発生して正直仕事をするのが嫌になるほど忙しい。 登記簿謄本の翻訳以外にも面倒な翻訳の依頼は多い。 なので、戸籍謄本の翻訳のようなローエンドのサービスに頼る必要は無い。(とは言っても、戸籍謄本の翻訳は機械化という武器を持っているなど他社に負けないポテンシャルを持っており大事な分野であるという認識は持っている) とにかく、しばらくは登記簿謄本の翻訳など、戸籍謄本の翻訳以外の翻訳に注力しようということになった。

安いことは良いことだ

そんな中、2017年4月に大手スーパーであるイオンの岡田社長が 「脱デフレは大いなるイリュージョン」 と発言して値下げに踏切り、半期後には最高益を更新したということがあった。 ふーむ、そっか、値下げというのは、2016年頃の値上げムーブメントってのは政府の仕掛たトラップだったのね…ってやっと気がついた。それから我々も今度は値下げ方向に舵を切ることになる。 程なくして現在の 2,700円に大幅値下げすることとなった。 安い翻訳料金を武器に参入してきた翻訳会社に対抗して設定すると、そうならざるを得なかった。

そんなこんなで我々も消耗戦に参戦せざるを得ない状況になってしまった訳だけど、ま、奪われ続けていた顧客も一定レベルで確保できるようになったし、お客様も喜んでいただけるので、やはり、これが正解なのだと思う。

価格競争に勝利するために

安い翻訳料金を武器に参入してきた翻訳会社などのライバル会社は、まだ、しぶとく生き残っている。敵ながらアッパレだ。 でもね、もうそろそろ決着をつけなければならないと思うんですよ。 どうせだったらライバルも吹っ飛ぶ爆安価格にして かつての受注量レベルまで復活させなきゃね。目指すはイチキュッパかな? それともジャスト2,000円かな?

まあ、乞うご期待ってことで。。。

 

 

 

翻訳会社とスタッフの将来

執筆:神田

1980年代、僕は今とは違う会社に勤務していて今とは逆に翻訳会社に翻訳を依頼していた。 当時はパソコンがまだ十分には普及していなかった時代で翻訳の主流は「手書き」だった。大きな文字でA4用紙1枚翻訳するだけで8千円ぐらい。 高いと思うかも知れないが効率が悪いので仕方ない。世の中には多くの翻訳会社があって、それぞれの翻訳会社は十分に飯を食うことが出来ていた。

その後、コンピュータとインターネットの発達で効率化とボーダーレスが進行し、翻訳会社もそういった技術が使えないと生き残れなくなった。 また、発注側も次第に昔からつながりがある翻訳会社からよりコスパの良い翻訳会社に発注するように変わっていったので、当然、翻訳会社側としても低料金でクオリティーの高い翻訳をしなければ生き残れなくなった。 そして追い打ちをかけるようにリーマンショックでガタっと仕事が減り体力のない翻訳会社は潰れていった。

そして今度は人工知能を使った自動翻訳(AI翻訳)の波がやってきた。まだまだAI翻訳では高度な翻訳までは出来ないものの、日常的な単純な翻訳程度であれば実用に耐えるレベルにあると筆者は考えている。 今後、更に技術が進むと高度な翻訳まで出来るようになるだろう。 しかも、人間の翻訳者はケアレスミスもするしそれぞれの翻訳者の能力にバラツキがあるため品質も不均一であるが、AI翻訳の場合は人間がするようなケアレスミスはしないし品質も均一な訳で、やがて、人間の翻訳者は不要となるだろう。そうなった時点で大部分の翻訳会社は社会的な役割を終えることになると考えられる。

公証の取付や翻訳証明書の添付を必要とするような翻訳の場合には、最終的には翻訳者が責任を負うための署名が必要なので当面はそういったニーズに対応するための翻訳会社は残るものの、次第に、書類を提出する側が翻訳書類を用意する必要が無くなり、書類を提出する先でAI翻訳を行うように変化(つまり言語バリアが無い状態になる)のではないかと推測する。そうなった暁には公証の取付や翻訳証明書の添付を必要とするような翻訳で飯を食っていた最後の生き残りもお役御免となる。

高度なレイアウトを必要とする翻訳も同じ運命だ。 やがて、原稿のレイアウトに準じてキレイに翻訳できるよう技術が進むだろう。 早かれ遅かれ、現在の翻訳会社がやっているような作業はAIでも出来るようになる。なので、翻訳会社としてはAIが逆立ちしても出来ないような何かを創造していかなければ生き残れないのだけれども、果たしてそういった何かは存在するのだろうか?

あと数年はAIに食われることは無いとは思うけど、食われる前にそれを発見しなければAIジャングルの中で食われて死ぬ。つまり倒産だ。そして従業員は他の仕事を求めて漂浪するんだろうな。果たして受け皿はあるのだろうか? ベーシック・インカム制度が出来て遊んで暮らしてもいいって言うんだったら、それはそれで僕的には朝から晩までやりたかった事ができるので非常にうれしいけど、借金で国が潰れそうな日本がベーシック・インカム制度を導入できるとは到底思えないしね・・・。いっその事AIとは無縁な後進国に移住した方が幸せになったりしてとか考えてしまいますよ。

今日はここで筆を置きます。ではまた。